俳句とあそぶ法

実はエッセイだと思って読んでた。楽しかった。入門書だったとは。 俳句とあそぶ法 (中公文庫) 作者:江國滋 中央公論新社 Amazon

恋文の技術

題名が感傷的なので「いつもと違う森見登美彦が読めるかも」と買ってみたら、見事に森見登美彦だった。わはは。 散りばめた小さな事件たちが最後の手紙で集約されていくのが心地よかった。ちょっと泣きかけた。 恋文の技術 (ポプラ文庫) 作者:森見登美彦 ポ…

20 週俳句入門

まずは一度通読。俳句という文化の独特の「構造」を知り、驚きつつ納得。良い本と出会えた。一週目から実践しようと思う(20 週で終われる気がしないけど、まあ、ぼちぼち)。 20週俳句入門 (角川ソフィア文庫) 作者:藤田 湘子 KADOKAWA Amazon

ささら さや

急に「加納朋子が読みたい」となって、買った。 普通のミステリーは事件を解決して終わるけど、この作者は「解決後に関係者みんなが実は悪党じゃないと分かってホッとする」まで謎解きが続く。 また何年か後に「加納朋子成分」を補給したくなるんだと思う。 …

ダリア・ミッチェル博士の発見と異変

人類滅亡か、存続か、の二択ではなく「酷い状況だけどそれなりに続いていく」感じに共感。世界はままならない。面白かった。 ダリア・ミッチェル博士の発見と異変 世界から数十億人が消えた日 (竹書房文庫) 作者:キース・トーマス 竹書房 Amazon

自律神経の科学

教科書のような安心感。勉強になった。良書。 ‪心に残った文を引用。「蓄尿」。‬ ‪膀胱に尿が溜まっていく過程を蓄尿といいます。(p.172)‬ 自律神経の科学 「身体が整う」とはどういうことか (ブルーバックス) 作者:鈴木郁子 講談社 Amazon

その可能性はすでに考えた

本格ミステリーと派手な演出と感傷的な物語が共存できるなんて。楽しかった。 その可能性はすでに考えた (講談社文庫) 作者:井上真偽 講談社 Amazon

しびれる短歌

解説付きで読む短歌は良いなあ(解説なしだと「分からない/分かっても不安」で楽しめないのです)。 しびれる短歌 (ちくまプリマー新書) 作者:直子, 東,弘, 穂村 筑摩書房 Amazon

スキマワラシ

前に読んだ恩田陸と印象が違って戸惑う。 途中で「もしかしてこれ連載?」と思い巻末の初出を確認したら新聞連載だった。なるほど、と納得した(納得したからといって何も変わらないんだけど)。 スキマワラシ (集英社文庫) 作者:恩田 陸 集英社 Amazon

カラスは飼えるか

良い雑学でした(雑学大好き)。 カラスは飼えるか(新潮文庫) 作者:松原始 新潮社 Amazon

たったひとつの冴えたやりかた

表題作が良かった。ちゃんと前向きに生きたのに、その先に絶望しかなくて、それでもその絶望に対しても前向きに取り組む物語。アルジャーノンを思い出した。 たったひとつの冴えたやりかた (ハヤカワ文庫SF) 作者:ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア 早川書…

母親になって後悔してる

「母親」について理解を深めると同時に、社会問題、社会構造、社会学についてのイメージをつかむことができた(ような気がする)。何年かしてから読み直したい。 これを念頭に置くと、「なぜ母になった後悔について話すのか」という質問は、裏返して考える必…

犬はどこだ

物語がひっくり返ってからの絶望感と、謎が解決したのに(したからこそ?)残る後味の悪さ(褒め言葉)。続編があるみたいな装丁なので、期待。 犬はどこだ 作者:米澤 穂信 東京創元社 Amazon

できない相談

折り合わない話たち。ちょっとした行き違いから、絶望的な断絶まで、次から次へと、よくもまあ。こういうの好きです。 できない相談 ――piece of resistance (ちくま文庫 も-29-1) 作者:森 絵都 筑摩書房 Amazon

自分をよろこばせる習慣

精神が弱ってる実感があったので読んだ。自分と相容れない部分が多数あったけど、そういうのは無視して「著者の言いたいこと、方向性」だけを読み取るようにした。いくつか「こうしてみよう」というのが見つかった。 自分をよろこばせる習慣 作者:田中 克成 …

ネット右翼になった父

予想に反して切ない物語だった。自分にも「少しの情報で他人(家族含む)を決めつけてしまった」経験があると気付かされた。変わらなくては、と思う。 ネット右翼になった父 (講談社現代新書) 作者:鈴木大介 講談社 Amazon

猫弁と鉄の女

そう言えばこのシリーズは「ファンタジー」だったと、読んでから思い出した。少しずつ「家族」の物語になってきた。続きが楽しみ。 猫弁と鉄の女 (講談社文庫) 作者:大山淳子 講談社 Amazon

月下美人を待つ庭で 猫丸先輩の妄言

小洒落た表紙なので気付かず素通りしてしまうところだった。相変わらずの猫丸先輩で嬉しい。 月下美人を待つ庭で:猫丸先輩の妄言 (創元推理文庫) 作者:倉知 淳 東京創元社 Amazon

しかもフタが無い

残業の帰りについつい買ってしまう。疲れた精神にちょうどよかった。 しかもフタが無い (ちくま文庫 よ-32-1) 作者:ヨシタケシンスケ 筑摩書房 Amazon

父親たちにまつわる疑問

誠実に生きるって、多分こういうことなんだろうな。 読み始めてから、原題「ALIEN QUARTET」に気付いて、あ、そうか、と思った。 父親たちにまつわる疑問 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 作者:マイクル Z リューイン 早川書房 Amazon

猫を抱いて象と泳ぐ

タイトルに「猫」とある本を読みたくなって買った。 ルール無視で噛み合わないチェスをそのまま受け入れることでコミュニケーションを成立させてしまうシーンは圧巻だった。 最後ちょっと泣けた。 猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫) 作者:小川 洋子 文藝春秋 Am…

君は君の人生の主役になれ

よい人生のためのアドバイスやヒントが書かれているのかと思ったら、八割がた哲学の本だった。良書。 君は君の人生の主役になれ (ちくまプリマー新書) 作者:鳥羽和久 筑摩書房 Amazon

もう泣かない電気毛布は裏切らない

俳句が少しだけ分かった気がする。俳句はまだ無理だけど、俳句っぽい何かを書いてみようと思う。 もう泣かない電気毛布は裏切らない (文春文庫 こ 49-1) 作者:神野 紗希 文藝春秋 Amazon

映画を早送りで観る人たち

文章が苦手。自説を主張するときに、対立する相手のことを悪く言う必要はないはず(もし必要なのだとしたら、まだ分析が足りないのだと思う)。 文章はともかく、著者の主張には共感。たしかに葛藤がある。 映画を早送りで観る人たち~ファスト映画・ネタバ…

法治の獣

一本目「主観者」で科学の失敗について正面から語られていて驚く。科学は 100 回失敗することで 1 つの正解を見つけ出す仕組みだと信じているので、作者に対する信頼感が増した。 どの話も進化について触れられていて嬉しい。趣味が進化論なので。 「系外進…

生物から見た世界

情報科学っぽい。もう少し踏み込んで情報科学としてのモデルをキッチリ作り込んで、そこに自然淘汰を被せれば、いけるのではないか(どこに?)。 生物から見た世界 (岩波文庫) 作者:ユクスキュル,クリサート,日高 敏隆,羽田 節子 岩波書店 Amazon

図書館司書と不死の猫

表紙絵が素敵。 最初のページに「まっとうなホラーを愛するジェマへ/謝罪の念をこめて」とあったので、肩の力を抜いて楽しく読むことができた。ちょうどそういう気分だったので助かった。 未翻訳の続編があるらしい。読みたい。 図書館司書と不死の猫 (創元…

暇と退屈の倫理学

「暇と退屈」に興味を惹かれて買ったけど、自分の知ってる「暇と退屈」じゃなかった。 あと、哲学は実証なしでどんどん理論を積み重ねていくので「パンツ履いてない」みたいな気分になる、という気付きがあった。 それはそれとして人生の指針になる良い本だ…

沈黙のセールスマン

自分の知的好奇心のために周囲の人達の命を賭けるのは良くないぞ。と思いながらもページをめくる手が止まらず最後まで読んでしまった。娘さんが気になる。シリーズ全部読みたい。 下記のところ、しびれました。 「どうしても、この一件は筋がとおらないんだ…

殺人鬼がもう一人

何人かの悪党とその他大勢の小悪党たちの物語。とにかく登場人物がたくさん出てくる。誰かが登場するたびに情景が一変して、物語が動く。不思議な感覚の語り口。 田中盛の活躍(活躍?)をもっと見たいので続編希望。 下記のところ、フォントは悩みますよね…