自分の本

100 文字 SF

短歌の歌集を読んでるみたいな気分。どのくらいの時間をかけて読んだらいいのか分からなくなって、1 ページごとに(つまり 1 話ごとに)ひと呼吸おきながら読んだ。面白かった。 100文字SF (ハヤカワ文庫JA) 作者:北野 勇作 早川書房 Amazon

現代思想入門

哲学のことは分からないままだけど「哲学の位置付け」みたいなのは少し分かったような気がする(つまり何も分かってない)。 読書体験としては、とても楽しく読めた。次の哲学の本を読みたいと、素直に思えた。 現代思想入門 (講談社現代新書) 作者:千葉雅也…

掃除婦のための手引き書

強くて濃い物語がみっしり詰まってた。受け止めきれない。何年か寝かせてから、もう一度読もう。そうしよう。 掃除婦のための手引き書 ――ルシア・ベルリン作品集 (講談社文庫) 作者:ルシア・ベルリン 講談社 Amazon

これからの「正義」の話をしよう

8 章の終わりあたりから、名誉・承認・コミュニティ・誇りと恥、といった概念が次々と現れて、俄然面白くなった。この部分だけでもう一冊くらい読んでみたい。 これからの「正義」の話をしよう ──いまを生き延びるための哲学 (ハヤカワ・ノンフィクション文…

ひとり暮らし

詩集は敷居が高い気がして、詩人のエッセイを買ってみた。詩というのは感情と感性だと思い込んでいたのだけど、もしかしたら「身体(生活)と理屈を結んだもの」かもしれないな、と思った。良い本でした。 私はうんこ、しっこが生きることの究極の現実だと思…

ジョブ型雇用社会とは何か

会社が「〇〇式ジョブ型云々」みたいなことを言い出したので、仕方ない勉強するかと購入。ジョブ型礼讃の書だったらどうしようかと構えて読み始めたけど、杞憂だった。どちらかと言うと現状解説の本で、著者の主張は少なめ。今の自分に丁度良い。 以下、備忘…

病理医ヤンデル先生の医者・病院・病気のリアルな話

2 章あたりで「何を読まされてるんだ(褒め言葉)」と戸惑う。3 章あたりで「これはたぶんヤンデル先生の生き方について書かれているのだろう」と勝手に納得して、そこからはすんなり読めた。なるほど。良い読書体験でした。 病理医ヤンデル先生の医者・病院…

おばちゃんたちのいるところ

軽めの現代怪談だと、最初は勘違いしてた。読んでくうちに、とても繊細な物語だと気付いた。時間をおいて読み直したい。 おばちゃんたちのいるところ Where The Wild Ladies Are (中公文庫) 作者:松田青子 中央公論新社 Amazon

クロストーク

語り口が見事で一気に読んだ。「風呂敷を広げ過ぎでは?」と心配になったけど、終盤で豪快に伏線たちが回収されていくのを見て、あんぐり。 クロストーク 上 (ハヤカワ文庫SF) 作者:コニー・ウィリス 早川書房 Amazon クロストーク 下 (ハヤカワ文庫SF) 作者…

隣のずこずこ

面白かった。何も解決しない恐怖よりも、何も変わらない安堵のほうが勝ってしまった。そんな風に思う自分に気付いて少し怖かった。 隣のずこずこ (新潮文庫) 作者:柿村 将彦 新潮社 Amazon

みんなのふこう

コージーミステリーの名を借りた不幸文学。脱線事故を生き延びた奇跡のラジオをあっさりトラックに轢かせる手際はお見事としか言いようがない。 みんなのふこう 葉崎は今夜も眠れない (ポプラ文庫) 作者:若竹七海 ポプラ社 Amazon

この橋をわたって

店で手に取ったときに帯を少し破いてしまい、棚に戻すのが申し訳なくて、そのままレジへ。 どの物語も視点が楽しい。 「橋を、架ける」抽象的で土着っぽい物語が素敵。 「なごみちゃんの大晦日」土地神様の有り様(ありよう)に共感。 あと、「碁盤事件」よ…

異常論文

やっとこさ読み終えた。論文が終わるたびに全く別の文章が始まるので、文章に慣れることがないまま 700 ページ近いボリュームはしんどかった。 特に楽しかったのは下記の三編。 掃除と掃除用具の人類史裏アカシック・レコード解説——最後のレナディアン語通訳…

認知症世界の歩き方

出てくるトピックが情報工学(認識と制御)の基礎課題と重なっていて納得。なるほどヒトは「情報を処理する仕組み」なのだなあ。 「おわりに」で「認知症の課題解決は、デザイナーの仕事だ」とあり、デザイナーから見ると別の見えかたがあるのだな、とも思っ…

きいろいゾウ

映画みたいな小説でした。いま改めて表紙を見て「もしかしてこの鳥があの鳥なのか」と驚いています。 現代の寓話なのか、恋愛小説なのか、人生論なのか、ミステリーかホラーか、いろいろ振り回されながら読み進む。最後は然るべきところに落ち着いた。という…

ペンギンのバタフライ

積んである本がどれも読めなくなって(たぶん精神が疲れていて)「とにかく読める本を、読みたくなる本を」と祈りながら買った。読めた。本を読める幸せ。 「ゲイルズバーグ、春」で少し泣いた。「神様の誤送信」につながっていく感じも好き。 ペンギンのバ…

民主主義という不思議な仕組み

安心安定の、ちくまプリマー新書。 投票と対になる「不服従」について知ることができた。最終章では現代の政治課題についてコンパクトに書かれていて、丁度良い政治入門の書。そして五十歳過ぎて政治に入門する私。 民主主義という不思議な仕組み (ちくまプ…

文化としての数学

文化の側から数学をとらえた本は少ないので、それだけで楽しめた。丁寧な文章で、おそらく謙虚で動じない人なのではないかと思う。穏やかな読書体験でした。 文化としての数学 (中公文庫) 作者:遠山啓 中央公論新社 Amazon

夏への扉

随分前に読んだはずだけど何ひとつ覚えていないので、買ってきて、読んだ。素直な SF。素直すぎてまた忘れてしまいそう。 夏への扉〔新版〕 (ハヤカワ文庫SF) 作者:ロバート A ハインライン 早川書房 Amazon

カイメン すてきなスカスカ

「カイメン礁」に感動。 平易な文章で容赦なく専門的なトピックを紹介していく姿勢が素敵。有櫛動物、DNA 分子系統解析、真社会性動物、行動継承、溶存態有機物、深海底の化学合成生態系などなど、裾野が広い。良書。 カイメン すてきなスカスカ (岩波科学ラ…

ニュースの未来

不思議な文章読本だった。とても興味深い内容だったけど、文才のない小市民としては戸惑うことのほうが多かった。 以下のところは恐怖を感じた。正直なところ、「スケールの競争」に個人で勝負できるのは、能力を持った少数の人間だけだと思う。小さな個人と…

生命の〈系統樹〉はからみあう

遺伝子の水平伝播を確認したうえで「ダーウィンの自然淘汰は変わらずはたらくが(p.274)」とあるのを読んで興奮した。すごいぞ自然淘汰。変わらずはたらくんだ。 時系列が飛び交うので年表を書きながら読んだ。不思議な読書体験だった。 生命の〈系統樹〉は…

猫弁と星の王子

猫弁さん、しんどそう。人生に向き合うのは多分しんどいことなのだと思う。 猫弁と星の王子 (講談社文庫) 作者:大山淳子 講談社 Amazon

夏を取り戻す

疲れた。ミステリーとしての構成の都合だと思うのだけど、複数の物語が現れては消えていって、それを追いかけるので精一杯だった。飯塚忠の物語が良かった。 夏を取り戻す (創元推理文庫) 作者:岡崎 琢磨 東京創元社 Amazon

寝てもサメても 深層サメ学

雑学と科学だけでなく、研究活動についても書かれている。フルカラーなのも素敵。いろんな人が努力して完成した本なのだと思う。良い本に出会った。 寝てもサメても 深層サメ学 作者:佐藤 圭一,冨田 武照 産業編集センター Amazon

レプリカたちの夜

階層構造のおかげで世界の整合性は守られたけど、そのぶん物語が弱くなった気がして、ちょっと寂しかった。 最初からポップな物語のつもりでいたら、もっと楽しめたのかもしれない。 レプリカたちの夜(新潮文庫) 作者:一條次郎 新潮社 Amazon

即戦力が身につく Oracle PL/SQL 入門

PL/SQL はネット検索でチマチマ勉強してたのだけど、限界を感じたので書籍購入を決意。「全体像」と「癖のある部分」をバランスよく理解できたので、満足。 即戦力が身につく Oracle PL/SQL入門 作者:一志達也 翔泳社 Amazon

月魚

清潔感と背徳感。濃い登場人物と静かな文章。そう言えば「三浦しをん」ってこういう感じだったな、と不思議な感覚。調べたら前に読んでから十年近く経ってた。 あと、キャラがみんな濃くて月魚の存在を忘れてしまいそうだった。 月魚 (角川文庫) 作者:三浦 …

おしっこちょっぴりもれたろう

買った。少し気力が戻った。 おしっこちょっぴりもれたろう 作者:ヨシタケ シンスケ PHP研究所 Amazon

実力も運のうち 能力主義は正義か?

原著のタイトルは「The Tyranny of Merit(能力の専制)」であって、運とか実力とかの話ではないぞ。と自分に言い聞かせながら読んだ。自分の中でのタイトルは「労働の尊厳」にしておこう。そうしよう。 いくつか気付きがあった。優秀で正しいとしても信頼が…