2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧
そうか、太郎冠者が太郎冠者であるのは自分が太郎冠者であることを太郎冠者本人が否定してるからなのか、と。いや、ここは本質じゃないんだけど、まあ、こういう本質じゃないところが楽しくて、最後までスムーズに読み進めることができました。 それは、太郎…
1933 年の「キリンの斑論争」自体もとても面白いし、それを貫く寺田寅彦の姿勢も素晴らしいし、それが現代(1997 年)でも十分に魅力的な研究対象であるのも興味深いのだけど。個人的には、あのチューリングが動物の斑模様に関する一般的なモデルを提案して…
その人のイメージから少し違った側面を感じられるのがエッセイの醍醐味だと思うのだけど。その意味ではとても良いエッセイだと思うのですが。児玉清って「知的で分別のある大人」というイメージがあったので、少し違った一面(つまり知的でなかったり分別が…
「脳食い」の虚しいハッピーエンディングと、「空からの風が止む時」の刹那な文明が、素敵だった。やっぱり小林泰三はいいなあ。目を擦る女 (ハヤカワ文庫JA)作者: 小林泰三出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2003/09メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 37回…
昔一度読んだ気がするのだけど、気のせいのような気がしてきたので、読んだ。文章が予想以上に平易で「なんで挿し絵がないのか?」と変な違和感を持ってしまった。物語の展開はとても面白かった。この、物語の展開だけでグイグイ持ってっちゃう感じは、演劇…