2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

失われた過去と未来の犯罪

第一部の「大忘却」が最高にスリリングだった。第二部は(個々のエピソードは興味深かったけど)全体としてどのように解釈すべきか戸惑った。 読み終えて三日ほどして「たぶんこれはホラーじゃないかな」と思った。そういうことにしておこう。 失われた過去…

子どもができて考えた、ワクチンと命のこと。

エッセイと科学ドキュメンタリーの奇跡の融合。 日常の心の揺らぎ(不安)と、科学的統計的な事実とが、折り合いそうでギリギリ折り合わない。絶妙なバランス感覚。 子どもができて考えた、ワクチンと命のこと。 作者:ユーラ・ビス 柏書房 Amazon

情報を正しく選択するための認知バイアス事典

どこかで覚えた雑学たちの学問的な根拠が分かるのが案外心地よくて、一息に読み終えた。 挿絵は「愛の9時着」が良かった。 身体感覚が流動的で拡張可能、という話は興味深い。 ゴム手錯覚という現象からわかるもう 1 つの重要なことは、自分にとって「自分…

「色のふしぎ」と不思議な社会

二度読んだ。予想より内容が濃くて冷静に読めなかったから。 進化の「事例」としての「色覚の多様性」が興味深かった。でも、それ以上に、著者自身が「実は色覚異常ではなかった」と発覚するくだりが、著者の価値観の変化が、心に刺さった。それぞれの人にそ…