しにたい気持ちが消えるまで

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生死の話だと構えて読み始めたら、それ以上に「生活」が書かれていて驚いた。生きること(死ぬこと)の本質は、結局のところ、日々の生活のなかにあるんだろうな、と理解することにした(まだよく分からない)。何年か後に読み直したい。

 

作者が詩人だからなのか、言葉に、文章に、力を感じた。読みやすい文章なのに、読み下すのに随分時間がかかった。不思議な読書体験だった。

 

以下のところ、文章が時代を超える感じがして、好きです。

 

今の私は、あの頃の救うことができる。ここにこうやって文章を書いていること、これが救いだ

あのとき、絶対に絶対にいつか文章にしてやる、と誓ったのだ。いつか社会に問うてやる。(p.252)