定説や客観的な資料が少ない分野なのではないかと勝手に想像しているのですが、この本はその辺りを上手い具合に表現しているな、と思った。
本筋と全く関係ないのですが、以下の文章を読んで「この作者について行こう」と思った。「しかし」というところが、たまらなく良い。
一〇年たってピドコックが死ぬと、今度はスティファン・ポリトなる人物がこの建物を手に入れ、ラマ、ヌー、アシカ、エミューなどを追加し、「ロイヤル・メナジェリー」という、たいそうな名前をつけた。しかしその七年後、エドワード・クロスがここを買いとって、「ロイヤル・グランド・メナジェリー」という、もっとたいそうな名前をつけた。(p.124)
- 作者: 溝井裕一
- 出版社/メーカー: 勉誠出版
- 発売日: 2014/04/28
- メディア: 単行本
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