登場人物それぞれが小説で語る、という特殊なシチュエーションを成立させちゃったのが素晴らしい。読んでて楽しかった。あと表紙の「黒」の点々部分が、とても良い。
登場人物それぞれが小説で語る、という特殊なシチュエーションを成立させちゃったのが素晴らしい。読んでて楽しかった。あと表紙の「黒」の点々部分が、とても良い。
娘の下宿に上巻があったので読み始めて、中巻を古本屋で買って、下巻は図書館で借りた。
最初はしんどかったけど、生物学とか動物社会学とか考えるのを諦めたら、楽しく読めた。知らないほうが良いこともあるな、と実感。
最後まで一気に読んで、納得の読後感だったのだけど、冷静に考えると何も解決してないことに気付いた。それはそれで悪くない。
短編集。仕掛けが難しかったり、結末が難しかったり、案外しんどかった。
一本の新幹線に人生を詰め込んだ「彗星さんたち」が良かった。非現実的な仕掛けでも、語られる物語とマッチしていると、気持ち良い。
あ、あと、サンタクロース団体の「一人では無理がある」も、良かった。
帯に書かれていた通り、確かに見事なドンデン返しだった。
戸塚原くんがそういう趣味を持っていれば、最高のハッピーエンディングだったのに。
一日で一冊を読み切った。何年ぶりだろう、こんな風に気力と体力と時間がすべて揃うのは。
叙述トリックは嫌いなのだけど、あまりにあからさまだったので、「騙された感」が薄くて、素直に読むことができた。
外国の諺を思い出していた。『悪魔は絵で見るより黒くない』
図書館で借りても、貸出期間の2週間では読みきれない、というのが続いていたのだけど、今回は読めた。嬉しい。
試験管内自己複製系により生命の起源を探求してきた、この分野の第一人者とも言えるジェラルド・ジョイスは、かつて生命の定義について "Life is a self sustaining chemical system capable of undergoing Darwinian evolution(生命とは、ダーウィン進化する能力を持つ、持続的な化学システムである)" とした。この言葉は NASA による「生命の定義」にも採択されている。(p.156)
「chemical(化学)」は不要だと思う。
それは「ヒト」としては生きていても、「人」としては亡くなっている、とでも表現され得る奇妙な状態である。(p.188)
科学(生物学)分野では生き物の名前をカタカナ表記する、という日本の風習を上手く利用した表現で、興味深い。
登場人物の人間関係が、うまい具合に曖昧に表現されていて、心地よかった。
「まるで活字がスーツを着たような印象の男性」という表現に、思わず和んでしまった。他にも、ところどころに、おそらく意図的に仕込んだらしき妙な表現があって、楽しく読めた。
2016 年のパインぱんの人は、残念ながら確認できず。妻のパインぱんフォルダより(妻に感謝)。「ぞっこん♡」であることは分かる。これはこれで趣深い。
おおよそ予想どおりの内容だった。科学的な裏付けが書いてあったり無かったりするあたりも含めて、予想どおりだった。
「動かない」と人は病む――生活不活発病とは何か (講談社現代新書)
犬は「しつけ」でバカになる―動物行動学・認知科学から考える (光文社新書)
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