絶望を書いたうえで、その絶望よりも少し多めの希望が見えるように、丁寧に配分された文章。現実はもっと難しいのだろうけど。いつか読み直す日があるような気がする。
絶望を書いたうえで、その絶望よりも少し多めの希望が見えるように、丁寧に配分された文章。現実はもっと難しいのだろうけど。いつか読み直す日があるような気がする。
小難しい文章を読みたくなって買った。ちょうど良い小難しさ(褒め言葉)で良かった。「感情が機能しないと合理的判断に支障が出る(大意)」のところで妙に納得する。そうか、感情は判断を助けてくれるのか。
「戦争」を基準にすると世界が違って見えることに驚く。違って見えた世界は好きになれないけど、戦争を避けるためには、ここで考えなくてはならないのだろうな。
「ひよこ」「つばさ」は平積みされてるのに、一作目の「たまご」がない。行く先々で本屋に寄って、やっと見つけた。ほのかに苦味の残る感じが良かった。満足。
《系外進出》シリーズ。異種族、人工知能、惑星軌道、進化、政治、文明、宗教、身体改変、などなど全部を科学でまとめ上げた物語たち。「最近好きな作家が見つからないなあ」と思ってたけど、春暮康一は好きな作家だ。
印刷の表現「版に組まれ」が格好良かったので引用。
すべての計算結果とその論理的帰結は版に組まれ、印刷されて全世界に渡った。
一作目が力技だったので油断してたが、今回は真っ当なトリック。満足。伏線の進展が少ない。伏線がんばれ。
偏りなく、書くべきことを書いてある。章立ての順も分かりやすく、自然な流れ。抑制の効いた文章で、読み易い。良い本に出会えた。満足。
グイグイ読んでる最中「おお、その手があったか(スッキリ)」
読み終えてクールダウン「いかな天才でもワンオペ育児は無理では(モヤモヤ)」
本編トリックはともかく、伏線が気になって仕方ない。シリーズ 10 作、読み切るしかないのか。