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超ディープな深海生物学

だいたい自分で「超ディープ」とか言ってるのがディープだった試しはないのだけど、でもとても良い本だった。たとえば、こういう視点(引用)を堂々と書くのは素敵だ。批判もあると思うのだけど。

ウミユリは本来、棲息できないはずの泥底や砂底でも、私たちが出したゴミを基質とすることにより、新たな棲息環境へ進出できた。「ゴミから生まれる生態系」というと、あまりいい気がしないのは、私たち人間の感覚にすぎない。生物の視点からは、棲息環境の拡大というメリットを与えている。環境を撹乱することは、生物学的には必ずしも悪いことともいいきれない。

「おわりに」の書き出しがダンゴムシなのも、良い。

子供のころ、石の下などにいるオカダンゴムシを掌に乗せ、つついて体を丸くさせた記憶を持つ方も多いと思う。いまでも子供たちのよき遊び相手である。そんな身近な存在のオカダンゴムシだが、実は近世以前の日本には棲息していなかった外来生物である。

超ディープな深海生物学(祥伝社新書)

超ディープな深海生物学(祥伝社新書)