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親指はなぜ太いのか

図書館の本

親指はなぜ太いのか―直立二足歩行の起原に迫る (中公新書)

親指はなぜ太いのか―直立二足歩行の起原に迫る (中公新書)

全体的に色々と詰め切れてないところが多いと感じられて実は読むのがしんどかったのだけど、それらを全部差し引いたあとでも「主食が骨」という仮説は魅力的で、ぞくぞくした。

私の3年間の調査では、アイアイが何を食べているのを観察した時間は17時間と1分(1012分)だったが、ラミーの果実はその60パーセントを占めた。(p.16)

三年で17時間とは予想を超越して厳しい研究。尊敬します。

新しい人骨が発見されるたびに、それまでの通説が崩れてまったく新しい展開になるのが人類学で、それはどんな推理小説よりも劇的な展開に溢れている。そこは、自分の好みの仮説を毎朝つくり上げては自分で否定するという創造的な思考がもっとも要求される精神活動の分野であり、これを学問というにはあまりにリスキーである。(p.233)

終盤のこのくだりを読んで好感度アップ。更なる尊敬。