人間をお休みしてヤギになってみた結果

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思ったよりちゃんと科学の本で、科学的知識を踏まえた上で(踏まえたにもかかわらず)最終的に勢いと気力体力で乗り越えていくところが素敵。

 

引用。許可を得るよりは謝ったほうがいい。覚えとこう。

 

それともいつも無茶ばかりしている映画監督ヴェルナー・ヘルツォークの、許可を得るよりは謝ったほうがいいというアドバイスに従っちゃったのかも。(p.208)

 

 

 

人間はどこまで家畜か 現代人の精神構造

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進化論と精神医学に、少し社会学もあるだろう、と思って読んだら哲学だった。これからの人生は、自分の家畜化具合を意識しながら生きてみようと思う。

 

 

 

 

三体

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「思ってたのと違う」というのを三回くらいやり過ごして読了。期待してたのとは別方向に面白かった。強力な SF 物語。

 

登場人物表(カバーの「そで」にあるのと同じ内容)が付いていた。栞にもなる。こういうちょっとした工夫が嬉しい。

 

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オッペンハイマー 上・中・下

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【上】人間関係の物量作戦。歴史って難しい。

【中】こういう感想は不謹慎なのかもしれないけど、「狂おしいほどの孤独」。国家レベルの巨大プロジェクトでここまで孤独になれるものなのか。

【下】上巻・中巻も読み応えはあったのですが、下巻が凄まじかった。政治は恐ろしい。

 

 

 

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一周回って、それが実は平和だったのだと思わされてしまって、困惑しています。すっかり老衰してしまった頃合いにもう一度読み直したい。

 

 

 

 

生き物の「居場所」はどう決まるか

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繁殖干渉(種間交尾)、スリリングで面白かった。進化論は今も動き続けているのだなあ、と実感。良いタイミングで良い本と出会えました。本の神様と、著者出版社関係者のみなさまに感謝。

 

 

 

 

架空の犬と嘘をつく猫

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たくさんの問題と少しだけの解決が繰り返されて、それなりに落ち着いてしまう、不思議な肌触りの物語。もう少し長い間ひたっていたかったなあ、という気がする。

 

 

 

 

発達「障害」でなくなる日

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結論を急がず、読者に判断を放り投げてくるタイプの文章たち。若い頃は朝日新聞の結論を避ける記事が苦手だったなあ(遠い目)。全体を通じて慎重に書かれた誠実な本。

 

 

 

 

親愛なる八本脚の友だち

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アメリカの文化を知らないので色々な機微を読み取り損ねた気がするけど、それでも楽しめた。老い、わがまま、チープ、繊細、貧しさ、慎ましさ、恋、現実、奇跡、などなど、詰め合わせ。たぶん SF 成分も。

 

 

 

 

自己正当化という病

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読みたかったことが書いてあった。著者が推測で書いてる部分が多くて(ちゃんと推測と分かるように書かれている)少し疲れた。推測を前提に話を進められると、本当に信用していいのか不安になるので。

 

 

 

ザリガニの鳴くところ

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息が詰まりそうになりながら、少しずつ読んだ。自然。弱さ。人間社会。生き延びること。孤独。救われたり、救われなかったり。

 

あと、「どんぶらこ」とあるが、『大きな桃』が流れてきたわけではない件。引用。

 

そこで見つけた小さなお舟
桃色灰色の帆がいいね
二匹で波間に旅立った
どんぶらこっこ どんぶらこ(p.188)

 

 

 

世界史の中のパレスチナ問題

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世界史を全く勉強しないまま大人になっていたので、何から読むのか迷っていたけど、たぶん良い本を手に取ったと思う。

 

改めて「無知なままでいるのは不安なことだ」と痛感。まずは知ることから、それを行動につなげていけるように、と思う。

 

 

 

 

はじめてのフェミニズム

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フェミニズムが解決しようとする課題はどれも難解で多様で相互依存的なのだ、という理解を得た。様々な立場を俯瞰的に語ってくれているので安心して読めた。