不思議な文章読本だった。とても興味深い内容だったけど、文才のない小市民としては戸惑うことのほうが多かった。
以下のところは恐怖を感じた。正直なところ、「スケールの競争」に個人で勝負できるのは、能力を持った少数の人間だけだと思う。小さな個人としてはとてもしんどい。
ですが、今は少しだけ危機感を覚えています。多くの書き手が王道を歩む「良いニュース」を出していかない限り、あっという間にスケールの競争に飲み込まれてしまい、ニュースは劣化していきます。(p.248)
読後一週間。ニュースの受け取りかたが大きく変わった。
送り手の意図を意識するだけで世界の見えかたが変わるのは、心地よくもあり、微かな恐怖も感じる。ニュースの威力。
改めて、良い本でした。