「こころ」はいかにして生まれるのか

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ちょうど依存症が気になってたときに読んだので、報酬系の章がとても興味深く感じられた。別のタイミングで読むと別の理解があるのかもしれないな、と思った。

 

実験の結果、ラットは餌を食べることや寝ることすら放棄して、体力の限界を超えてまでも、レバーを押しつづけるようになった。このラットは健康なオスだったが、発情期のメスを箱に入れても、絶食によって空腹にしてから目の前に餌を与えても、それらを無視してレバーを押すことだけを熱心に続けた。レバーを押す頻度はときに、1時間あたり7000回にも及んだ。中隔への電気刺激はこのラットに「レバー押し」という行動に向けた、とてつもなく大きなドライブを生んだのだ(p.160)