ぼくには数字が風景に見える

ぼくには数字が風景に見える

ぼくには数字が風景に見える

人生をかけた冒険譚。なぜだろう全然違う境遇に共感してしまう。最初のうちはアルジャーノンに重ねながら読んでたけど、違った。うまく言えないけど、もっと「普通」で「小さな世界」に生きてる人だった。たとえば猫のジェイを語るところ。

つまり、ぼくがニールと暮らすまで、ジェイは一日の大半をひとりで過ごしていたわけだ。それが突然、一日中いっしょにいる相手が現れたのだから、ジェイにとっては驚きだった(そしてショックだった)と思う。(p.177)

道徳観の根源も。

そのためぼくの道徳観の基礎になっているのは、「他人の身になって考える」やりかたではなく、ぼくにとって道理にかなっている論理的な考えかただ。ぼくが思いやりと敬意を持って人に接するのは、そのひとりひとりがかけがえのない存在であり、人が神の姿に似せてつくられていることを信じているからだ。(p.259)

そう普通でもないか。