銃・病原菌・鉄


面白かった。科学と確率で世の中の大抵のことは説明できちゃうわけですが、人類の歴史までも科学と確率で説明しちゃった本。

その結果「つまりは良い環境に産まれた人々が有利で、個人の能力や努力で逆転できるようなもんじゃない」という身も蓋もない結論になっちゃってるような気がするけど、そんなことも気にならないくらいに楽しく読ませていただいました。

あと、例によって枝葉末節ですが。

日本人が、効率のよいアルファベットやカナ文字でなく、書くのがたいへんな漢字を優先して使うのも、漢字の社会的ステータスが高いからである。(下巻 p.72)

この漢字に関する部分には、控え目に言って大きな誤解があるのだけど、アメリカではこういう理解が一般的なのかな。なんでこんな中途半端な知識をこんなところに引っ張り出しちゃうんだろう。