イナイ×イナイ

イナイ×イナイ PEEKABOO (講談社文庫)

イナイ×イナイ PEEKABOO (講談社文庫)

ごめんなさい何が面白いのか全くわかりませんでした、と素直に謝ります。根本的に「読みかた」を間違っているのかもしれない。

とりあえず谷崎潤一郎の引用を妙に明るいゴシック(たぶんニューロダン)で組むのは駄目だ、絶対に駄目だ。幻想的な文章をこんな「ふところ」の広いフォントで組んで平気な作者とか出版社とか印刷会社とかがいるというのが信じられないし、それを許容している読者が多いことも信じられない。

写植の時代にはもっと節度のある組版が行なわれていたと思うし、作者や編集者も気を配っていたのではと思う。DTP が普及しフォントの品質も良くなり選択の幅も広がったのに、やはり根本は技術とか便利さの問題ではないのだ。ちょっと悲しい。

はてなダイアリーの他のみなさんの感想を読ませていただいたのですが、森博嗣の読みはじめの一作としてはあまり適切な選択ではなかったみたいですね……)