- 作者: 林真理子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1997/08
- メディア: 文庫
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思ったより怖くなかったのは残念だったけど、怖いと感じる心の動きがさらりと書かれていて面白かった。「ウェイティング・バー」から引用。
「(略)あのね、あなたはひとまわりも若い女を選んだことで、私たちを裏切ったのよ」
「裏切った。すごい言葉だなあ」
「あなたと一緒に青春を生きた女たち。たとえば私よ。(略)」
自分の側を「私たち」と複数形にして多数派を装う女性も怖いし、それをそれなりに受け止めようとする男性も、ちょっとだけ怖い。