- 作者: 太宰治
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2009/05/23
- メディア: 文庫
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ひと月ほど前に読んだ「人間失格」が頭に残っていて、そういう文章を「前提」にしてしまったせいか、まったく物語が頭に入ってこない。物語を理解できない自分にちょっと驚いた。確かに同じ作者の同じ癖の文章だとわかる。テーマも通じていると思う。でも全然異質だ。何が違うのだろう。わからないことってまだまだたくさんある。
新字新仮名だったが「時代」を感じられた*1。やはり書体や組版は無視できないと思う。加えて文字や言葉の選びかたの影響もあると感じた。たとえば「ペエジ」とか「レコオド」とかの字の使いかた、「ロマンス」とか自信満々に書かれていたりするところ。書法だけ真似ても体裁だけ真似ても駄目なのだろう。