図書館の本

なぜわれわれは外来生物を受け入れる必要があるのか

タイトルが原著と違うのが気になる。最後の第 11 章に大事なことがギュウギュウに詰め込まれていて油断してると誤読しそう。最後の一文が「6 度目の大発生だ」で、格好いいけど、これは格好つけすぎだな、と思った。 犬の品種改良のシステムについては、たし…

世界でいちばん働きがいのある会社

なんだか「ビジネスのプレゼン」を聴いてるみたいな不思議な文章だった。書いてあることを丸ごと信用できる気もしないけど、働きがいのために何かすべきだな、と思えてきた。 世界でいちばん働きがいのある会社 作者: マイケル C.ブッシュ& GPTW調査チーム,(…

箸袋でジャパニーズ・チップ

ほんの数点、「不切正方形一枚折り」界隈の人が折ったらしき作品があって、その数点の存在を確認しただけで満足してしまいました。 箸袋でジャパニーズ・チップ! テーブルのうえで見つけたいろんな形 作者: 辰巳雄基 出版社/メーカー: リトル・モア 発売日: …

御子柴くんの甘味と捜査

〈亀田藤田野田会田篠田〉が良かった。男前のモヤシがいたのも良かった。良い連作短編。 御子柴くんの甘味と捜査 (中公文庫) 作者: 若竹七海 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2014/06/21 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (5件) を見る

御子柴くんと遠距離バディ

やたらと事件がたくさん起きるので最初はしんどかったけど「そういうもんだ」と割り切ったら楽しく読めた。 事件が目白押しの短編なのに、そこかしこに「御子柴くん」の人生がにじみ出ていて、良かった。 御子柴くんと遠距離バディ (中公文庫) 作者: 若竹七…

誰が「道徳」を殺すのか

タイトルは扇動的だけど、内容には一定の抑制が効いていて、それほど不安なく読めた。 「いじめ」を「私的制裁」と置き換えて説明しているのは、悪くない作戦だと感じた。いじめと私的制裁は、厳密には別の概念だと思うけど、実際の現場での対応を考えると「…

リカーシブル

一気に読んでしまった。読み終えて振り返ってもどこが面白いのか分からないのだけど、それでも一気に読まずにいられなかったので、相当に面白かったのだと思う。 生きるのって、しんどいし、しんどくても生きるあたりに、共感。 うん。 今夜のわたしは、すが…

新しい植物分類体系

難解そうなタイトルだけど、よく整理された内容のコンパクトな文章で読みやすかった。分子系統学による分類体系を採用した結果の話。 入れ子の(飛び地の)分類が許されない、というのは、考えてみたら当然のことだけど、読むまで気付かなかった。理論的には…

四色問題

最終 11 章で突然、コンピュータを用いた証明を認めるかどうか(大量の組み合わせを扱うため人間の目で全パターンを確認するのが事実上不可能なタイプの証明を認めるかどうか)というメタ議論になり、一気に楽しくなった。くじけず最後まで読んで良かった。 …

リアルサイズ古生物図鑑 古生代編

大きさが分かった(そのまま過ぎるけど、本当にそう)。あと、ネクトカリスがいつのまにかイカになっていて驚いた。 古生物のサイズが実感できる! リアルサイズ古生物図鑑 古生代編 作者: 土屋健,群馬県立自然史博物館 出版社/メーカー: 技術評論社 発売日: …

書物を焼くの記

分量的にはほとんどが戦争・政治の話で、書物の話は少しだけだったけど、それでもやはり印象に残った。それはたぶん私の経験のせいで、本は持ってるけど、戦争は知らないからだと思う。 本は積んで、しまっておき、必要なときに使ったり読んだりするものであ…

バベル島

前に読んだときは若竹七海が誰なのか知らなかったので、改めて。なるほど若竹七海らしい匙加減の短編集。 バベル島 (光文社文庫) 作者: 若竹七海 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2014/03/28 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る

五十円玉二十枚の謎

お題が難しすぎる「雑文祭」だな、と思って読んで、後で調べたら第一回雑文祭よりもこの本の方が先でした。失礼な感想でした。「消失騒動」黒崎緑 が雑文っぽくて良かった(雑文祭の先入観が強い)。 競作五十円玉二十枚の謎 (創元推理文庫) 作者: 若竹七海,…

もしもし、運命の人ですか。

穂村弘にしては緩めのエッセイだな、と油断して読み始めたのだけど、最後まで読んで、これは周到に計算され尽くされた恋愛小説だと気付いた。 もしもし、運命の人ですか。 (角川文庫)作者: 穂村弘出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2017/01/25メディア: 文…

ことばと遊び、言葉を学ぶ

柳瀬尚紀という人について「フィネガンズ・ウェイクを翻訳したすごい人」としか知らなかったのだけど、たしかにすごい人だと確信した。でも、あまりに素晴らしすぎて、翻訳の一行ごとに1ページくらいの解説がないと、私には理解できないと思う(つまり、フ…

ダチョウは軽車両に該当します

何を読んでいいか分からなくなると、つい軽めのミステリーを選んでしまうのだけど、選んだつもりだったのだけど、これが壮大なスケールの犯罪で、驚く。服部くん(変態)が魅力的。面白かった。 ダチョウは軽車両に該当します (文春文庫) 作者: 似鳥鶏 出版…

植物は〈知性〉をもっている

「科学の本ではないな」という予感はあったけど、著者の一人目が学者さんだったので、もしかしたら大丈夫かも、と思って借りてみた。科学の本ではなかった。 植物の本を読みたかったので、後悔はしてない。 植物は〈知性〉をもっている 20の感覚で思考する生…

植物の生存戦略

①植物の本はほとんど読んだことがなかったので新鮮だった。②遺伝子研究の手順(地道な作業の繰り返し)が少し分かった。分かったような気がする。 植物の生存戦略―「じっとしているという知恵」に学ぶ (朝日選書 821) 作者: 「植物の軸と情報」特定領域研究…

プラスマイナスゼロ

ブラックとコメディとミステリーが、ほどよく配合された連作短編集。楽しく読めた。 あ、あと、青春も配合されてます。 (P[わ]1-1)プラスマイナスゼロ (ポプラ文庫ピュアフル) 作者: 若竹七海,杉田比呂美 出版社/メーカー: ポプラ社 発売日: 2010/11/05 メデ…

分かちあう心の進化

語りかける口調の専門書。研究人生の集大成のよう。もしかしたら科学を前提にしたエッセイなのかも。 分かちあう心の進化 (岩波科学ライブラリー) 作者: 松沢哲郎 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2018/06/15 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品…

蚊がいる

いつでも羊の皮をかぶってる人だと思ってたのだけど、このエッセイでもかぶってはいるのだけど、ちらちらと中身が(羊じゃない生き物が)垣間見えるので、ちょっと怖かった。 蚊がいる (角川文庫) 作者: 穂村弘 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2017/02/2…

11 の化石 生命誕生を語る

進化や化石のを扱う本は、どこかセンセーショナルだったりロマンチックだったりしがちだけど、この本は抑制が効いていて良かった。何というか、その、教科書みたいな安心感があった(ほめ言葉です念のため)。 11の化石・生命誕生を語る[古生代] (化石が語る…

にょっ記

先に「にょにょっ記」を読んでしまったので、慌てて「にょっ記」を読む。 表紙の数字フォントは装丁の名久井直子さんの仕事だと、解説の「偽ょっ記」で知る。素敵な仕事。 にょっ記 (文春文庫) 作者: 穂村弘 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2009/03/10 …

タツノオトシゴ図鑑

タツノオトシゴのことを知らないな、と実感した一冊。タツノオトシゴのことを前より少し好きになった。 以下、タツノオトシゴを好きになるエピソードの引用。 ベトナムのある漁師は、タツノオトシゴの保全に関する議論の際、「みずから漁具につかまるような…

にょにょっ記

この著者のエッセイ(エッセイ?)は安心感がある。良い塩梅の感性。1冊目の「にょっ記」は未読。 にょにょっ記 (文春文庫) 作者: 穂村弘 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2012/01/04 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 2回 この商品を含むブログ (12…

本で床は抜けるのか

予想通りの内容で納得しつつも退屈しかけた後半で、突然著者の人生の話(離婚)になるどんでん返し。 文庫版あとがきで後日談があり、ちょっと嬉しい。あと、角幡唯介の解説が良い。 解説から引用。 本というのは原則的に貯まっていくとこに決まっている。そ…

絶滅危惧種ビジネス

科学の本ではなくて、ジャーナリズムの本だと分かっていても、この手の本は面白く感じてしまう。一気に読んじゃいました。 絶滅危惧種ビジネス:量産される高級観賞魚「アロワナ」の闇 作者: エミリー・ボイト,矢沢聖子 出版社/メーカー: 原書房 発売日: 2018…

どんどん橋、落ちた

表紙を見た第一印象は「いやそれロンドン橋じゃなくてタワーブリッジだから」だったけど、読んでみたら全然なんにも関係なかった(褒め言葉)。 読んでみて「この叙述トリックは良い叙述トリック」と思った。 どんどん橋、落ちた〈新装改訂版〉 (講談社文庫)…

見る 眼の誕生はわたしたちをどう変えたか

自分の興味に完全に合致した内容で、読解に必要な知識も今の自分にマッチしている、という奇跡の一冊。感動的な読書体験でした。 以下、覚え書き引用。 とりあえず、色には秩序があり、一貫性のあるやり方でものの色のグループ分けができるし、そのグループ…

新版 クジラの生態

このところ類人猿(ヒトを含む)の本が多かったので、クジラの本を借りてみた。表紙のロゴにつられて軽い気持ちで手に取ったが、中身は組版も内容も「専門書」だった。たまの専門書も悪くない(疲れるけど) 陸上動物の場合、属や科といった種以上の進化や分…