五十円玉二十枚の謎

f:id:yasumuni:20180923202306j:image

 

お題が難しすぎる「雑文祭」だな、と思って読んで、後で調べたら第一回雑文祭よりもこの本の方が先でした。失礼な感想でした。「消失騒動」黒崎緑 が雑文っぽくて良かった(雑文祭の先入観が強い)。

 

競作五十円玉二十枚の謎 (創元推理文庫)

競作五十円玉二十枚の謎 (創元推理文庫)

 

 

 

 

錆びた滑車

f:id:yasumuni:20180919010712j:image

 

葉村晶シリーズ。読み終えて気付いたけど今回はホラー成分はほとんどなかった。そのせいか、いつもより生活感のある「不幸」が多く、個人的には満足。

 

錆びた滑車 (文春文庫)

錆びた滑車 (文春文庫)

 

 

 

 

 

暗い越流

f:id:yasumuni:20180916121234j:image

 

葉村晶シリーズ 2 作を含む短編集。相変わらず不幸の加減が素晴らしい。不幸なんだけど、中島みゆきの歌みたいに、どこかで不幸を受け入れてしまう、そんな読後感。


 

 暗い越流 (光文社文庫)

暗い越流 (光文社文庫)

大学 4 年間の経済学が 10 時間でざっと学べる

f:id:yasumuni:20180826203149j:image

 

経済学について無知なので素直に入門書を読む。

 

「経済学とは、経験則を比較的シンプルな数式で表現して経済をシミュレーションする学問」と理解してみる。情報科学で言うヒューリスティックの集合体。

 

これはしんどい学問だな、と思う。

 

 

大学4年間の経済学が10時間でざっと学べる

大学4年間の経済学が10時間でざっと学べる

 

 

 

もしもし、運命の人ですか。

f:id:yasumuni:20180818104357j:image

 

穂村弘にしては緩めのエッセイだな、と油断して読み始めたのだけど、最後まで読んで、これは周到に計算され尽くされた恋愛小説だと気付いた。

 

 

ことばと遊び、言葉を学ぶ

f:id:yasumuni:20180815202804j:image

 

柳瀬尚紀という人について「フィネガンズ・ウェイクを翻訳したすごい人」としか知らなかったのだけど、たしかにすごい人だと確信した。でも、あまりに素晴らしすぎて、翻訳の一行ごとに1ページくらいの解説がないと、私には理解できないと思う(つまり、フィネガンズ・ウェイクは読まないと思う)。

 

フィネガンズ・ウェイクはともかく、この本は「翻訳」ではないので、解説なしでも楽しく読めた。とても良い本。

 

一方で、いわゆる教育漢字・当用漢字・常用漢字については、当時の政府だけを悪者よばわりしていて、「こんなすごい人でも浅はかな理解で断言しちゃうことはあるんだな」と、ちょっと悲しい気持ちになった。

 

政府というか文部省というか、今でいう文部科学省、あるいは国語審議会……ぼくはそういうお役所や組織についてよく知りませんが、要するに漢字のことをてんでわかっちゃいない人たちの集りが(以下略)(p.23)


よく知らないという自覚があるなら、こういう本には書かないで欲しい。

 

 



ダチョウは軽車両に該当します

f:id:yasumuni:20180815152848j:image

 

何を読んでいいか分からなくなると、つい軽めのミステリーを選んでしまうのだけど、選んだつもりだったのだけど、これが壮大なスケールの犯罪で、驚く。服部くん(変態)が魅力的。面白かった。

 

 



 

植物はなぜ動かないのか

f:id:yasumuni:20180813191200j:image

 

中高生向けの本だと、買った後で気付いたのだけど、ちゃんとした「科学の本」で、とても良い読後感でした。満足。

 

 



 

植物は〈知性〉をもっている

f:id:yasumuni:20180813105335j:image

 

「科学の本ではないな」という予感はあったけど、著者の一人目が学者さんだったので、もしかしたら大丈夫かも、と思って借りてみた。科学の本ではなかった。

 

植物の本を読みたかったので、後悔はしてない。

 

植物は〈知性〉をもっている 20の感覚で思考する生命システム

植物は〈知性〉をもっている 20の感覚で思考する生命システム

 

 

 

 

植物の生存戦略

f:id:yasumuni:20180812212919j:image

 

①植物の本はほとんど読んだことがなかったので新鮮だった。②遺伝子研究の手順(地道な作業の繰り返し)が少し分かった。分かったような気がする。

 

植物の生存戦略―「じっとしているという知恵」に学ぶ (朝日選書 821)

植物の生存戦略―「じっとしているという知恵」に学ぶ (朝日選書 821)

 

 



 

 

 

 

「お絵かき」の想像力

f:id:yasumuni:20180811221821j:image

 

f:id:yasumuni:20180811221828j:image

 

先天的なものと後天的なものを区別しないのが気になる。でも、そこに触れると別の本になってしまうので、意図的に無視したのかもしれない。

 

頭足人(とうそくじん)」のくだりが(科学的に正しいかどうかは別にして)面白かった。

 

 

「お絵かき」の想像力: 子どもの心と豊かな世界

「お絵かき」の想像力: 子どもの心と豊かな世界

 

 

 

プラスマイナスゼロ

f:id:yasumuni:20180805222721j:image

 

ブラックとコメディとミステリーが、ほどよく配合された連作短編集。楽しく読めた。

 

あ、あと、青春も配合されてます。

 

 

(P[わ]1-1)プラスマイナスゼロ (ポプラ文庫ピュアフル)

(P[わ]1-1)プラスマイナスゼロ (ポプラ文庫ピュアフル)

 

 



分かちあう心の進化

f:id:yasumuni:20180728143821j:image

 

語りかける口調の専門書。研究人生の集大成のよう。もしかしたら科学を前提にしたエッセイなのかも。

 

 

分かちあう心の進化 (岩波科学ライブラリー)

分かちあう心の進化 (岩波科学ライブラリー)

 

 

 

蚊がいる

f:id:yasumuni:20180629221051j:image

 

いつでも羊の皮をかぶってる人だと思ってたのだけど、このエッセイでもかぶってはいるのだけど、ちらちらと中身が(羊じゃない生き物が)垣間見えるので、ちょっと怖かった。

 

 

蚊がいる (角川文庫)

蚊がいる (角川文庫)